理事長あいさつ

理事長就任のご挨拶 堀江新三

 令和3年5月より、NPO法人歴史の道東海道宿駅会議の理事長に就任いたしました、東海道品川宿の堀江新三と申します。今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。


東海道土山宿の松山前理事長に於かれましては、これまで30年以上にわたり各宿場の多くの先輩方と共に先頭に立って牽引をしてきてくださいましたことに先ずもって敬意を表し、心より御礼申し上げます。

 これまで何も繋がりがなかった各宿場が東海道という歴史の道をキーワードに繋がり、各宿場の歴史・文化・伝統を後世に伝えていくという目的で、毎年各地で行われている東海道シンポジウムを開催・協力をし、五十七の宿場のネットワークを構築してきただけでなく、東海道検定を行うなど、理事長として常に矢面に立って零から立ち上げていく大変さを長年体制の中で感じてまいりました。したがいましてこの度この重責を引き継ぐことになり、身が引き締まる想いを致しております。


 新体制としての今後の会運営といたしまして第1に現在のコロナ禍で人と人とのつながりが益々重要になってくるものと考え、これまでの活動実績を踏まえその流れを継承していきたいと思っております。


 第2に、現在の体制から次代へつなぐ土台を築いていくことが、私の重要な使命と考えております。 幸いなことに各宿場には東海道を意識し、様々な活動をはじめた次代を担う若い世代が育ってきています。現在すでにオンラインではありますが、素晴らしい考え方を持った各宿場の若い世代が月に一度のペースで情報や意見交換をする時間を持ち、ネットワークが広がってきています。


 この動きを今後も大切に応援し、次世代にバトンタッチできるようにして行けるよう頑張りたいと思っております。 皆様に於かれましては引き続きご指導・ご鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、理事長就任の挨拶に代えさせていただきます。


令和3年6月4日

理事長 堀江 新三

設立にあたり(※2003年理事長就任時)

土山宿 松山正己

 

 東海道の宿駅制度は江戸時代の初めに確立しました。江戸・日本橋を発し、1番目の品川宿(東京)53番目の大津宿(大津市)を経て京・三条大橋に入る、五十三次といわれるものと、大津宿より淀川沿いに守口宿(守口市)を経て大阪・高麗橋に至る五十七次です。いずれを称するものも、旧幕藩時代を支える重要な交通運輸、情報通信の基盤を形作っていました。現代においても東海道と名付くものはわが国のメガロポリスと位置付けられています。

 歴史の道でもある昔の東海道は、文化風習、伝統、産業等の多くの遺産を今にも残していますとともに、かけがえのない風物詩も生み出しています。まさに地域を包み込んだ文化遺産の宝庫ともいえます。しかし、時代が進み、往時の大切なものは影をひそめつつあります。むしろ、時代の波は人の生きる上で大切なもの、美しいものまで流しさってしまいました。これからもこの傾向は続くと危惧されています。往時における庶民の力で純朴で純粋に築き上げ、継ぎ合わされた東海道の歴史文化が忘れ去られることは許されません。


 私たちは立ち上がりました。1988年(昭和63年)歴史の道東海道宿駅制度の勉強会を行ったのです。いわゆる第1回東海道五十三次シンポジウムです。順次会場の宿場を選び回を重ね、東海道五十七次への取組みを発展に進めました。宿場町であった町や村の熱い思いが発掘され第15回と回が重なるうちに宿駅制度400年という節目の年をも迎えました。この年には大きなイベントが盛りだくさんに開催されることもありました。そして歴史の道東海道の存在と価値が再認識・再評価されました。私たちはこの出来事と熱い思いこそ宿駅を守り育てた昔の人々の心であると信じます。歴史の道東海道の宿駅は社会における自由と自主と積極的な責任感の結晶体であると考えます。


 これからも宿駅の姿をより学ぶ為に東海道宿駅のシンポジウムを続けねばなりません。次代の社会を築く為の大切な教材としての歴史の道東海道宿駅は五十三次として五十七次として結ばれていかなくてはなりまん。

歴史の道東海道の宿駅が往古の如く次ぎ継がれるために・・・

歴史の道東海道を歩んだ人々の姿をロマンととらえ、今も夢を追って歩まれる方々のために・・・


私たちは非営利活動法人「歴史の道東海道宿駅会議」を発足しました。

・ 五十三次、五十七次のすべての宿場は、昔のように手をつなぎ合います。

・ 旧宿場に宿場歴史館などの設立運動を支援協力します。

・ 旧東海道筋の街道の風物、松並木などの保存育成活動を進めます。

・ 健康づくり、思い出作りのためのウォーキングを行います。

・ 歴史文化の学習研鑚をされる方々に地域ボランティアガイド活動を行います。

・ 東海道シンポジウムを年1回どこかの宿場にて行います。

宿場単位の参加、個人参加、団体グループ参加、賛助参加いづれも是非ご入会をお待ちいたします。

 楽しい 学ぶ 健やかな 東海道五十三次・五十七次を再生しましょう。